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【元公立高校教師が語る】「辞めたい」と悩むあなたへ。現場のリアルと明日からできる3つのアクション

夕日が差し込む暖かく希望に満ちた教室のエモーショナルなイラス

「今日もまた、生徒が帰ってから自分の仕事が始まる……」

「明日の授業準備が終わらないけれど、もう目を開けていられない……」

「理不尽な保護者からのクレームに、もう心が折れそうだ……」

夜の静まり返った職員室で一人パソコンに向かいながら、ふと「もう高校教師を辞めたい」「自分はこの仕事に向いていないのではないか」と検索してしまった経験は、あなただけではありません。

毎日朝早くから出勤し、息つく暇もなく授業をこなし、休み時間は生徒対応や会議。放課後は遅くまで部活動の指導に追われ、休日さえも大会や練習試合で潰れていく。さらに近年は、GIGAスクール構想によるICT化への対応や、探究学習の導入など、新しい業務が次々と降りかかってきます。

SNSやYahoo!知恵袋などの掲示板を見ても、「生徒指導が難しい」「業務過多で辛い」「人間関係がしんどい」といった、現場の先生方からの悲痛な叫びであふれています。真面目で責任感の強い先生ほど、この過酷な環境の中で自分をすり減らしてしまう傾向にあります。

かく言う私も、かつては公立高校の教壇に立ち、皆さんと同じように悩み、苦しみ、そして「辞めたい」と何度も本気で考えた一人でした。

綺麗事では済まない現場のリアル

教育実習や大学の教職課程で学んだ理想と、実際の現場のギャップに打ちのめされた先生は多いはずです。「生徒のために」という美しい言葉の裏で、教師個人の自己犠牲が当たり前のように求められる構造があります。

私自身、教員になって数年は「少しでも生徒のためになるなら」と、自分のプライベートを全て犠牲にして働いていました。授業準備、部活、生徒指導で睡眠時間が3時間を切る日が続き、ついに教室で目眩を起こしてしまったこともあります。また、熱心に指導したつもりが、保護者からの「うちの子に厳しすぎる」という理不尽なクレームに発展し、何ヶ月も矢面に立たされた経験もあります。周りに助けを求めることもできず、孤立無援の中で感じたあの絶望感は、今でも忘れられません。

こうした限界ギリギリの経験を通して私が痛感したのは、「教師自身が心身ともに健康でなければ、絶対に良い教育などできない」という残酷なほどの事実でした。

だからこそ、現在「辞めたい」と限界を感じているあなたに、明日から現場ですぐに実践できる「現状を変えるための3つのアクションプラン」をお伝えしたいと思います。

明日から現場で使える3つのアクションプラン

1. 授業の準備は「8割主義」で完璧を手放す(授業のコツ)

真面目な先生ほど、「もっと分かりやすい授業を」「オリジナルの面白いプリントを作らなきゃ」と自分を追い込んでしまいます。しかし、毎日の授業すべてで100点満点を目指すのは、物理的に不可能ですし、長続きしません。

まずは「8割主義」を導入しましょう。ゼロから教材を作ることをやめ、過去のワークシートや先輩教員が作ったデータ、指導書や市販の教材を堂々と活用してください。

実は、完璧に準備しすぎた授業よりも、教員自身に余裕があり、生徒の反応を見ながら柔軟にキャッチボールができる授業の方が、結果的に生徒の満足度が高いことも多いのです。あなたが笑顔で教壇に立っていること。それが一番の「良い授業」の条件だと割り切ってください。

2. 保護者対応は「一人で抱えない」仕組みを作る

保護者からのクレームや要望の電話は、どれだけ経験を積んでも心臓が縮み上がるものです。責任感ゆえに「自分の指導力不足だから、自分で解決しなければ」と思い込んでしまう先生が多いですが、これが一番危険です。

最も大切なのは「絶対に個人の問題にせず、組織で対応すること」です。

電話を受けた時点で、少しでも怒気を感じたり違和感を持ったりしたら、「事実関係を正確に確認してから、改めて折り返させていただきます」とその場で話を切り上げる勇気を持ちましょう。そして、即座に学年主任や管理職、生徒指導部に情報を共有してください。「チームとして対応する」体制を敷くことは、逃げではなく、生徒と保護者を守るための正しいリスクマネジメントです。

3. 「やらないこと」を決め、自分の時間を死守する

部活動、校務分掌、探究学習の指導……。学校現場は「やるべきこと」が無限に湧いてくる場所です。「すべてを完璧にこなそう」という考えは今すぐ捨てましょう。

大切なのは「やらないこと」を自分の中で明確に決めることです。

例えば、「水曜日の部活は顔出しを15分で切り上げて帰る」「19時以降は絶対に仕事のパソコンを開かない」「休みの日は学校関連の連絡ツールを見ない」など、具体的なマイルールを設定し、境界線を引くことが重要です。「教師だから休んではいけない」という呪縛から、まずはあなた自身が自分を解放してあげてください。

まとめ:まずは自分の心と体を最優先に

教育という仕事は、未来を担う子どもたちの成長に直接関わることができる、間違いなく尊く素晴らしい仕事です。

しかし、それはあくまで「あなたの心と体の健康」という土台があってこそ成り立つものです。綺麗事だけでは乗り越えられない現場の過酷さの中で、今あなたが感じている「辛い」「辞めたい」という感情は、決して甘えでも逃げでもありません。正常な防衛本能です。

まずは完璧主義を手放し、今日ご紹介したような「小さな手放すアクション」から始めてみてください。少しだけ肩の荷が下りるはずです。

そして、もし限界まで努力しても今の環境が合わない、心身が壊れそうだと感じるのなら、休職はもちろんのこと、学校を異動することや、思い切って教育業界から「転職」することすらも、立派な自己防衛の選択肢です。教師として培った対人スキルやタスク処理能力は、一般企業でも十分に通用します。

あなたのこれからの人生が、教師としてであれ、別の道であれ、少しでも笑顔で過ごせるものになることを心から応援しています。

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